ミュージカル「マディソン郡の橋」で観た、山口祐一郎は今まで観たことない山口さんだった
ミュージカルであの有名な映画「マディソン郡の橋」を、
しかもそれを山口祐一郎さんと涼風真世さんで上演すると聞き、
「これは絶対に観なければ!」と思いつつ、でも一頃の情熱は冷め(笑)、
チケットも取っていなかった。
ミュージカル「エリザベート」で山口祐一郎というミュージカル役者にハマったわたし。
でももうそれから15年以上の月日がたった。
レ・ミゼラブルのバルジャン役を降板した頃から、
山口さん主役のミュージカルを観る回数が極端に減った。
理由はいろいろあるけれど、金銭的に余裕がなくなったというのも
理由の一つ。
だから今回も、迷いに迷って、千秋楽の1回のみ、
それもチケット譲渡サイト(なんらかの理由で行けなくなった人たちのチケット譲ります、というサイト)でゲットした、後ろから2列目の、半額チケット。
「マディソン郡の橋」はたまたまテレビで放映したものを最近観た。
「どうせ不倫でしょ」と思っていたけれど、男性のほうは不倫ではなかったのね。
がしかし、あのストーリーをどうやって舞台上で表現するんだろう、しかもミュージカルで。
と実は、あんまり期待していなかった。
でも、結果はそんなわたしの予想を裏切る、感動の観劇となったのでした。
とくに圧巻だったのが、1幕ラストの歌と、アカペラで山口さんが歌ったシーン。アカペラのときなんて、劇場すべてがその歌声に集中していて、音をひとつももらさず聞こう、そんな雰囲気がもうビンビン伝わってきて。
ああ〜、この一体感!これってたまらないんですよ。まあ、観たのが千秋楽なので、多くの観客がリピーターっぽかった、というのもありますが。
「エリザベート」でミュージカルにハマって以来、
山口さんが出演するミュージカルはすべて観てきたけれど、
「こんな演技をする山口さんを初めて観たかも」。
とても繊細で情感溢れるミュージカルだと思った。
山口さん演じるロバートが、ずっとずっとフランチェスカを待ち続け、
だけどフランチェスカは家族を捨ててその愛に走ることへできず…。
わかる。わかりすぎるほど、わかる。もうこれは、純愛だよね?
山口さん、60歳になったのかな?
涼風さんも、50代だよね?
この二人だかこそできる、ミュージカルだと思った。
やっぱり、もう1日、観るべきだった。
はるか後方の席だったからオペラグラスでガン見したけど
視力が悪いので細かい表情は抑えきれず、オペラグラスで観劇すると
どうしても全体を観ることができない。
そうそう、オペラグラスといえば、わたし周りもほとんどがオペラグラスでガン見してて、ああこれも後方席の風物詩だなと(笑)。
能天気な石川禅さん演じるリチャードも良かったし、
戸井勝海さんと伊東弘美さんの夫婦も良かった。
そうそう、マリアン役の彩乃かなみさん、初めて歌声聞きましたが
伸びやかな素晴らしい歌声でした。
ああ、もう書きたいことが山ほどあってまとまらない。
返す返す、チケットを取らなかったことを後悔。
久しぶりにリピートしたいミュージカルです。
ぜひ、再演を希望します!